台湾のアートイベント「ロマンチック台三線芸術祭」10月19日に総統府前で開幕!

台湾最大規模のアートイベント「ロマンチック台三線芸術祭」10月19日に総統府前で開幕

台北、桃園、新⽵、苗栗、台中の5つの県市で、全⻑150kmにまたがり、「時間なら、たっぷりある」をテーマに、アートによって客家⽂化の物語を発信する

2019年10⽉19⽇から12⽉15⽇までの58⽇間、台湾の5つの県市、10のエリア、全⻑150kmに渡って、「ロマンチック台三線芸術祭(浪漫台三線藝術季)」が開催される。当イベントは、台湾行政院客家委員会が主催し、左脳創意行銷株式会社が総合プロデュースを担当した。「時間なら、たっぷりある」をテーマに、国内外の50人以上の芸術家による50点以上の芸術作品及び100以上の文化体験イベントを通し、客家(ハッカ)文化の街道「台三線(省道3号線)」のロマンに満ちた魅力を発信する。開幕式「凱道内山日」は10月19、20日に総統府前の凱達格蘭(ケタガラン)大道で開催され、そこでは⾥⼭⾵景や客家伝統の「⼲し柿作り」を表現した⼤型アート作品を公開し、「客家文化復興」の幕が上がる。

 

 

ロマンチック台三線芸術祭のメインビジュアル(画像提供:ロマンチック台三線芸術祭)




歴史、産業、人文の魅力溢れるロマンチック街道
「ロマンチック台三線」は、桃園と台中をつなぐ、全長150kmの道である。山あいには、16の客家の集落が散在し、台湾の客家文化において最も重要な道である。19世紀、台湾茶や火薬の材料である樟脳(しょうのう)の輸送ラインとして、台三線は重要な産業道路であった。現在では、南北を貫くだけでなく、過去と現在を繋ぐロマンに満ちた道となっている。昔ながらの里山風景や伝統建築、百年に及ぶ客家文化を有しているが、近年では里帰りしてこの土地で暮らす若者も多く、彼らがこの地に新しい一面ももたらしている。様々な方法で、この土地の魅力を発信し、この土地の歴史、産業、文化の更なる発展に繋げていく。

 台三線省道(画像提供:ロマンチック台三線芸術祭)

 

台三線省道(画像提供:ロマンチック台三線芸術祭)

 

桃園龍潭三坑老街の永福宮(ヨンフーゴン)(画像提供:ロマンチック台三線芸術祭)

 

桃園龍潭三坑老街の永福宮(ヨンフーゴン)(画像提供:ロマンチック台三線芸術祭)

アートの中で、ゆったりとした時を過ごし、ロマンを感じる
第一回目の「ロマンチック台三線芸術祭」は、「客家文化復興」を目的としており、今回は「時間なら、たっぷりある」をテーマに掲げた。桃園市の龍潭(ロンタン),新竹県の北埔(ベイプー)、横山(ハンサン)、竹東(ジュードン)、関西(グアンシー)、峨眉(アーメイ)、苗栗県の大湖(ダーフー)、獅潭(シータン)、台中市の東勢(ドンシー)と台北市の計5県市、10のエリアで、50点以上の芸術作品、及び100以上の文化体験イベントを楽しむことができる。

 

 ロマンチック台三線芸術祭の開催地域(画像提供:ロマンチック台三線芸術祭)

 

ロマンチック台三線芸術祭の開催地域(画像提供:ロマンチック台三線芸術祭)

今回のイベントの三大トピックは、「水路、公路、細路」である。「公路」(道路)では、客家のゆったりとした食、旅、ライフスタイルの雰囲気を伝える。「水路」は、客家の祖先の、水利工事における開墾フロンティアスピリッツの象徴である。また「細路」(細道)では、樟脳古道における自然と人の繋がりを表現する。

 

水路、公路、細路のビジュアル(画像提供:ロマンチック台三線芸術祭)

 

水路、公路、細路のビジュアル(画像提供:ロマンチック台三線芸術祭)

今回は、経験豊富なキュレーターチームと国内外で活躍している50名以上の芸術家たちが参加する。台湾からは、「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」や「瀬戸内国際芸術祭」等に出展経験もある国際的芸術家の林舜龍(リン・シュンロン)、日本からは、水内貴英、景山健、オーストラリアからは、ランドアート作家ジェームス·タプスコット(James Tapscott)など。インスタレーション以外にも、台三線と平行している「内湾線」上に「内湾線鉄道美術館」がある。芸術祭期間中に、林業と書道アートをテーマにした特別な列車が走り、乗客が列車の中で時間と空間の流動性を体験することができる。旅人がアートの中で、ゆったりとした時を過ごし、ロマンを感じることが、今回の芸術祭のメインコンセプトである。

 

内湾線鉄道(画像提供:ロマンチック台三線芸術祭)

 

内湾線鉄道(画像提供:ロマンチック台三線芸術祭)

10月19日総統府前にて開幕お祝い
開幕式「凱道内山日(カイドウナイサン日)」は、10月19日、20日の二日間に渡り、総統府前の凱達格蘭(ケタガラン)大道で盛大に行われる。「曬(”日光を浴びる”の意)」をテーマに、2千以上の柿クッションによって客家の風習である干し柿作りの様子を再現している。「曬恩愛」は中国語で、愛情を表す言葉である。また、干し柿の背景には、3千本以上の竹と600束以上の藁、大量の藍染された布を用い、台三線を囲む山脈の景色を再現する。尚、会場付近には、柿市場や台三線ならではの特産品や農産物を扱う約60のブースが設けられる。二日間の開幕式で、多くの人に足を運んで頂き、客家の文化やグルメを味わいながら、ゆったりとした時間を過ごすことができる。開幕式は、10月19日の朝10時に開始される。

 

林舜龍氏が絵描えた凱道内山日のイメージ(画像提供:ロマンチック台三線芸術祭)

 

林舜龍氏が絵描えた凱道内山日のイメージ(画像提供:ロマンチック台三線芸術祭)

客家の新しいイメージを創生し、客家文化の復興をスタートさせる
同イベントを主催する客家委員会の代表李永得氏は、「ロマンチック台三線芸術祭」は、最も地域の特色を持った現代アートイベントの一つであり、中央政府と地方政府が親密に連携し、各分野の優秀なデザイナーや芸術家、専門家を招き行う、芸術による地方創生運動だと語る。

また李氏は、同芸術祭通して、客家人自身や、客家人の暮らす土地に根付く伝統文化を見つめ直すとともに、現代アートの芸術家、デザイナーが手がけた作品により、新しい文化的特徴を生み出し、客家百年の歴史に新たなパワーをもたらすと考える。つまり、同芸術祭が、伝統的な客家のイメージを変え、客家文化の復興の始まりと継続をもたらすのだ。

 

 

マンチック台三線芸術祭 開催概要

● 会期:2019年10月19日ー12月15日,58日間

● イベント範囲:台北、桃園、新竹、苗栗、台中,5県市

● イベントエリア:台北、龍潭、關西、竹東、橫山、北埔、峨嵋、獅潭、大湖、東勢,合計10の地域

● 主催:行政院客家委員会、桃園市政府、新竹県政府、苗栗県政府、台中市政府

● 総合プロデュース:左脳創意行銷株式会社

● 共同キューレーション:林舜龍、范赫鑠、林建享、李明道Akibo、 林怡華、林長叡、Nakaw Putun

● デザインディレクター:呉漢中

● プロジェクトリーダー:程詩郁

● 公式サイト:http://www.romantic3.tw

● Facebook:https://www.facebook.com/romantic3.tw



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