持続可能な「創造的復興」の実現を目指す「三陸国際芸術祭2022」が開催決定!
テーマは「彩・REVIVE」- 彩(再)生 - 三陸の芸能と出会う「三陸芸能短期留学」も開催。
▲POSTER:三陸国際芸術祭2022×田附勝×LABORATORIES
【芸術祭のストーリー】
この芸術祭は、東日本震災後に復興支援のため被災地を訪れたアーティスト(コンテンポラリーダンサー)たちの活動がきっかけとなって、2014年から三陸の4市町村の連携によって始まりました。
2018年度からは地元の企業「三陸鉄道株式会社」社長の中村一郎氏(現在は石川義晃氏)が推進委員会の長を務め、青森県八戸市から岩手県陸前高田市まで太平洋に面する全長600km以上を舞台に、三陸沿岸地域の15市町村および民間団体が連携し、9月を山場に開催しています。
この芸術祭のユニークな点は、なんと言っても、いわゆる絵画や彫刻といった物体をメディアにしたアート作品の展示ではなく、三陸地域に古くから伝承されている「舞踊・芸能」が主役である所です。あまり知られていませんが、三陸地域には、「鹿踊り(ししおどり)」「剣舞(けんばい)」「虎舞(とらまい)」「さんさ」「ナニャドヤラ」「神楽(かぐら)」といった、複数の郷土の踊りが存在しています。
三陸沿岸のリアス式の地形や深い山々に隔てられ、小さな集落が点在して存続してきたこの地域ならではの、共同体ごとに少しずつ個性の違う舞踊・芸能が見られるのが特徴です。
▲赤澤鎧剣舞(大船渡市)
三陸の厳しい風土や労働環境の中から土着の民衆によって自然発生してきたこれらの踊りは、震災直後から共同体の中で再開され、復興を目指す住民のひそかな、しかし何にも増して心を鼓舞するものとして踊られ続けています。
これらの踊りはいわゆる「プロのダンサー」ではなく、平常は一般市民として一次産業等さまざまな仕事に就き、ふつうの生活を送っている住民たちによって、代々踊り継がれてきました。
幼少時から太鼓や笛や歌、踊りの所作は村の中で稽古され、成長する頃には、顔を洗ったり歯を磨いたりすることと同じような、くらしの延長線上にある当たり前の活動として身についています。そんな彼らが舞台に上がった途端に気配が変わり、神がかった踊りを披露する様もまた見所です。
青年期に三陸を出て都会の大学等に進み、そのまま三陸には帰らずにくらしている人々も、今でも太鼓や笛を聴けば体が自然と動き出すと言います。
三陸の人々のソウルと言っても過言ではありません。
三陸の人々は、この踊りを対価のために踊ってきたわけではありません。神様や目に見えない大いなるもの、自分の信ずるものに祈りを捧げるような精神性を持って踊ってきました。
何十年も踊り続けてきた年配の踊り手が、とつとつとした口調で「今日はうまく踊れた」と言う時、そこには「何のために生きるのか」という人間の本質を感じさせるような尊さがあります。
▲三陸国際芸術祭2017 笹崎鹿踊り(大船渡市)
こうした三陸の踊りの芸術性は、長い年月をかけて極めて高いレベルにまで昇華されています。そのレベルは、被災地を最初に訪れたNPO法人ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク(以下JCDN) 代表 佐東範一氏を心の底から驚かせ、その後、多くのプロダンサーたちにこの評判が伝わり、三陸に彼らの踊りを習うために移住するダンサーも複数発生しているほどです。
この価値ある、しかし知られざる三陸の芸能を、例えば「バリ島」の舞踊のように地域を代表する観光・文化資源にまで発展させ、これからの三陸の経済的・精神的な真の復興の背骨としていきたいという思いが、推進委員会はじめ関係者の中にあります。
▲三陸芸能列車 三陸鉄道車内の様子クリスチン・マニス(インドネシア)
ここ2年ほどはコロナ禍により中止・縮小を余儀なくされましたが、この芸術祭は田附勝氏らの一流の写真家によって撮影され続けており、彼らを魅了するほどの芸術性の高さや可能性を窺い知ることができます。
しかし例に漏れず少子高齢化によって過疎化していく村々で、踊りの担い手が年々減少していることは言うまでもありません。この三陸の芸能をどのような形で未来へつなげることができるのか。そのためにも、これまでより多くの方にこの芸能を知っていただくチャレンジをすべき時が来ています。人々が三陸に興味を持ち、訪れ、願わくば一緒にこの芸能の未来をつくるような関わりを持ってくれることを、三陸は望んでいます。
▲アーティストと地域の人々との交流
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▶︎三陸国際芸術祭とは?
https://sanfes.com/about
▲三陸国際芸術祭2019 シシの系譜〜三陸とアジアの芸能団体が共演
【2022年の見所】
◆ ⒈ 3つのメインイベント開催9月を中心に、連携している三陸沿岸地域の15市町村および民間団体が、各地で大小さまざまなイベントを開催します。郷土芸能であるがゆえに村から情報を集めるのに時間がかかる部分もあり、最新情報はWebサイトやSNSで随時更新していきますが、推進委員会が舵をとるメインイベントは開催日時が確定しています。
今年は3つの大きなイベントを開きます。
概要は本リリースの次ページをご参照ください。
詳細は公式Webサイトのトップページを下にスクロールしていくと、「イベント開催情報」部分に掲載していますので、ぜひご覧ください。
https://sanfes.com/
▲WEBサイトビジュアル
◆ ⒉ 三陸芸能短期留学 A.I.R2022年10月〜2023年3月の期間は、アーティストが三陸各地に滞在し、芸能を習いながら創作活動をするプログラム「三陸芸能短期留学 A.I.R」を開催します。
https://sanrikuarts.com/air.html
▲2019年三陸芸能短期留学A.I.R. 芸能を習っている様子
【3つのメインイベント概要】
◆ 1. 次代を担う若手芸能者と交流するミーティング「洋と野に舞う三陸未来芸能彩・芸能彩生ミーティング」 2022.9.10-11
▲POSTER:三陸国際芸術祭2022×田附勝×LABORATORIES
三陸の未来を担う若い芸能者にフォーカスした、これまでにない芸能イベント。ミーティングに参加し三陸や芸能について語り合うもよし、観覧するもよし、さらに、参加芸能団体の芸能も体験可能。東北・三陸地域に息づく創造性や可能性を共にいろいろな形でシェアし、仲間を創る交流ミーティング(10日)と公演(11日)。
詳細▶︎ https://sanfes.com/event/mirai-geinoh-sai
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●開催日|2022年9月10日(土)・9月11日(日)
●開催時間|
⑴ 芸能彩生ミーティング(会議)16:00~18:00 (開場 15:30)
⑵ 三陸未来芸能彩(公演)13:00~15:30 (開場 12:30)
●場所・料金|
⑴ 洋野町民文化会館セシリアホール コミュニティーホール/無料(要事前申込・先着順)
⑵ 洋野町民文化会館セシリアホール 大ホール/無料(要事前申込・先着順)
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◆ 2. 震災の教訓を未来に伝える共創プロジェクト
「三陸ブルーラインプロジェクト」 2022.9.23-10.14
▲第一回 デモンストレーションの様子
1000年後の未来にまで伝えたい、忘れてはならない大切なこと。三陸の青い海をイメージした数種のタイルと、地元の子どもたちや岩手県内小学生のワークショップで制作したモザイクタイル作品を防潮堤周辺に展示。
詳細▶︎ https://sanfes.com/event/blue-line_project
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●開催日時|
⑴ ブルーライン展示 2022年9月23日(金・祝)~10月14日(金)予定
⑵ オープニングセレモニー 2022年9月23日(金・祝)13:00~14:00
●場所|
⑴ ブルーライン展示 野々田地区周辺(岩手県大船渡市)
⑵ オープニングセレモニー 夢海公園(岩手県大船渡市大船渡町茶屋前104)
●料金|無料
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◆ 3. 三陸芸能が一堂に会する見本市「三陸篝火芸能彩」 2022.9.24
▲POSTER:三陸国際芸術祭2022×田附勝×LABORATORIES
東北地方三陸沿岸地域の数ある郷土芸能から、彩り豊かな7つの団体が篝火の中、演舞を披露する「芸能見本市」を大船渡市で開催。北は岩手県普代村から南は陸前高田市までの郷土芸能が大集結。
三陸を代表する七福神、剣舞、神楽、鹿踊り、虎舞、太神楽が登場。また、本芸術祭で長年交流してきたインドネシアのジャワ舞踊の貴重な作品も上映。
詳細▶︎ https://sanfes.com/event/kagaribi-bonfire-festival
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●開催日|2022年9月24日(土)
●開催時間|開演16:30(開場15:30) 途中休憩あり(45分) 終演21:00
●場所|大船渡市防災観光交流センター おおふなぽーと 多目的広場
※雨天時は、おおふなぽーとピロティで開催いたします。
●料金|無料 ※イス席のみ要事前予約(100席限定・全席自由)
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三陸国際芸術推進委員会WEB
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